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ベビー(赤ちゃん)

2016.04.20

被災地や避難所で赤ちゃんの肌を守る方法をご紹介します

被災地や避難所で赤ちゃんの肌を守る方法をご紹介します

ベビーお役立ちコラム【被災地や避難所で赤ちゃんの肌を守る方法をご紹介します】ナチュラルサイエンスのfor Mama & Kids Smileでは、ベビーやキッズ・マタニティ・美容や健康に関する役立つコラムを皆さまにお届けしています。

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被災地や避難所で赤ちゃんの肌を守る方法をご紹介します

このたびは、熊本県を中心に九州地方広範囲において発生した地震により被害にあわれた地域の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。亡くなられた方々のご冥福と被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

「私たちに何ができるだろう」と考える中で被災地の赤ちゃんの肌をすこやかに保つ情報があまりないことに気がつきました。そこで、東北大震災の時に「愛育クリニック 山本一哉先生」にご指導いただいた内容をご紹介させていただきます。
お知り合いで被災地の赤ちゃんの肌トラブルをどうすれば良いか困っている方がいらっしゃいましたらこの情報をよろしければお伝えください。

赤ちゃんの肌トラブルを防ぐ基本は「肌をきれいに保つこと」と「保湿をして乾燥させないこと」の2つです。 
赤ちゃんの肌がデリケートなことはご存知ですよね?すぐに傷ついたりトラブルを起こしてしまいます。大切なことは、肌をキレイに保つこと、肌をしっとりと保湿して外からの有害な物質を肌の中に入れないことです。

※以下では、お水やお湯を使ってという前提で記述していますが、手に入らない場合は保湿剤を使って拭き取るということもできます。参考としてお読みいただければと思います。

1.肌の汚れを落としキレイに保ちましょう

①お湯の温度はできれば38℃~39℃にしましょう。
 熱すぎるお湯は肌のうるおい成分までを取り除き、カサカサ肌のもとになります。

②身体の汚れはほとんどが水にとけますから、洗浄料がない時にはお湯でふいてあげるだけでも汚れをとることができます。その際には、なるべく肌にやさしいタオルを選んでゴシゴシこすらずに、押さえ拭きをしてください。

もし洗浄料があれば、たっぷりと泡立て、泡を広げて汚れを泡につつみこむように洗ってください(皆さん、お顔でやってますよね)。洗うときはぜひ手で洗ってください(手が一番優しく洗えます)。洗浄料が残らないようにすすぐために、キレイなお湯を少し残しておくといいですね。

③手でくびれを広げて奥の汚れをきちんと落としてください。赤ちゃんは4頭身で首や脇、足首、太もも、おしりにくびれができていますね。そのくびれの奥に汚れがたまります。

④キレイなお湯が手に入らない時は、消毒用アルコールを水で薄めてやさしく拭いていただいてもかまいません。(ただしおしりにアルコールは禁物です)

⑤キレイにした後は、なるべくやわらかいタオルなどで肌の水気が残らないようにやさしく押さえ拭きをしてください。決してゴシゴシとこすらないでくださいね。

2.保湿ができれば肌のトラブルを防げます

①体をキレイにした後、できるだけ保湿をしましょう。
 キレイにした後(特にお風呂上がりには)5分以内に保湿をすることをおすすめします。

②ベビー用の乳液やクリームがあれば顔も体もおしりもすべて洗ったり拭いたりした後、保湿してあげてください。
ベビー用の保湿アイテムがない場合には、オリーブ油やサラダ油で代用いただいても大丈夫です。また、ハンドクリームやリップクリーム、大人の保湿乳液やクリームなどでも代わりになります。ハンドクリーム等をベビー用の保湿アイテムの代わりにお使いになる場合は、尿素が入っているものはやめましょう。また、アルコールが多いもの、香料が強いものもおすすめできません。

③保湿をするときも強くこすらずに、体の中心から先へ。
 (手足は、付け根から指先へ、胴体なら首から股へ)なめらかになじませてください。

3.特にトラブルを起こしやすい部位の対処方法

【おしりまわりのトラブル予防】
大切なのは汚れたオムツを長い間あてたままにしないことです

①赤ちゃん用の紙オムツがない場合、大人用オムツや女性の生理用ナプキンで代用してください。そんな時は赤ちゃんのおしりサイズではないので漏れないように気をつけてください。
レジ袋を使ってオムツを作ることもできます。レジ袋の持ち手のところとマチ部分を切り取り、中央の部分にやわらかい布を置きます。やわらかい布の中央に、女性の生理ナプキンも置くのもよいでしょう。ただしレジ袋オムツは通気性がよくないので、あくまで非常用としてお使いください。

②オムツを替える時には、できればキレイな肌ざわりの良いおしぼり(布)や、ウエットティッシュなどでやさしく拭いてください。(アルコールは禁物です)下痢ややわらかいお通じなどの時は、ぬるま湯でおしりを拭いてください。

③オムツ替え、洗ったあとは、必ず保湿をしましょう。
乳液やクリームが最適ですが、ハンドクリームやオイルリップクリームでもかまいせん(尿素配合のものは禁物です)。なお、ベビーパウダーは汗で固まると肌を刺激するのでこれも禁物です。

④この機会に、トイレのしつけをさせるのもよいかもしれません。
赤ちゃんがおしっこやうんちをしそうに見えたらトイレで抱きかかえて、おしっこのときは「シーシー」うんちのときは「ピーピー」と何回も声をかけてあげましょう。お母さんがいつも一緒で声掛けをすると子どもはだんだん慣れてきますよ。

【オムツかぶれになってしまったら】
①汚れたオムツを長い間あてたままにしないでください。

②予防法はいつもしましょう。かぶれていたら、薬をつけましょう。

③オムツかぶれになってしまったら、薬をぬることが一番です。
しかし、皮膚科の先生に診てもらえない場合には救護室や自衛隊に亜鉛華軟膏がないか聞いてみてください。オムツかぶれ以外でもカサカサトラブルなどの全身のケアにも亜鉛華軟膏で緊急対応ができます。

④亜鉛華軟膏も手にはいらなければオイルやクリーム、ハンドクリームなどをつけてください。

4.お口まわりのトラブルを予防しましょう

口のまわりや頬は、よだれや食べ物などの汚れがつきやすくヨダレかぶれや乾燥などのトラブルが起こりやすいところです。

①ヨダレがでたり、食事をした後は、キレイな肌ざわりのよいタオルなどで押さえ拭きをしてください。

②拭いた後はオイルやクリームをつけておきましょう。
リップクリームのある方は、ほおまでリップクリームをつけてください。

③また、ミルクやお食事の前にオイルやクリームをつけておくと肌を保護してくれます。

5.首すじや関節部のトラブルを予防しましょう

首すじや関節部は汗がたまりやすい部分です。赤ちゃんは暑がりで汗っかき。大人の約3倍近くもの汗をかくといわれています。くびれの部分にも注意して汚れを落として保湿をしてください。

①洗ったり、拭いたり、保湿するときは、くびれ部分を手で広げて行いましょう。
赤ちゃんは、手足などの関節部分に汚れがたまりやすく放っておくとトラブルが起こります。

②厚着はやめましょう。赤ちゃんの服装は「大人より1枚少なく」が基本です。
首すじや手足のくびれ部分を広げてみて、赤いすじが出ていたら赤ちゃんが暑がっている証拠です。1枚でも脱がせましょう。(注:生後4ヶ月以降の赤ちゃんにロンパース、カバーオールはオススメできませんね)

6.赤ちゃんの服装で注意するポイント

①できるだけ肌ざわりのやわらかい、汚れていない衣服を着せましょう。
肌着は清潔に保ちましょう。枚数が少ない場合も、まめに洗濯をして着るようにしてください。体の汚れは水溶性なので、洗剤がなくてもお湯で洗って干しておくだけでも違います。

②赤ちゃんは暑がりなので、ママより1枚少なくてOKです。
「寒いだろう」と服を着せすぎてしまう方も多いですがぷくぷくの体にオムツをしているので体形的に熱がこもりやすいです。ですから、厚着はあせもやかゆみの原因となります。首すじや手足のくびれ部分を広げて赤いすじが出ていたら赤ちゃんが暑がっている証拠です。赤ちゃんの服装は「ママより1枚少なく」と、育児の本には必ず書いてありますね。

7.ベビー用乳液、クリームなどの保湿剤の代用となるもの

①大人用の保湿乳液や保湿クリーム、オイルなど(できれば無香料のもの。アルコールの多いものはおすすめしません)

②サラダ油やオリーブ油

③ハンドクリーム、リップクリームなどのクリーム(できれば無香料のもの、尿素配合は禁物です)

8.子どもがアトピーで治療中の場合

塗り薬がなくなります(病院が休診・ナす)。塗り薬は、湿疹のひどさに関係なく、とりあえずは亜鉛華軟膏で一時はしのげます。その間に医療施設を探しましょう。

9.肌がトラブルを起こした時につける薬は?

皮膚科の処方が受けらないときは、亜鉛華軟膏が比較的手に入りやすいです。皮膚科の診察や処方が受けられないときは避難所の救護室や自衛隊などで、亜鉛華軟膏がないか尋ねましょう。亜鉛華軟膏は肌トラブルを悪くすることはないので安心です。

10.虫にさされたら

刺された時には、消毒用アルコールをつけましょう。

長文にも関わらず、最後までお読みいただきありがとうございました。
一日も早く皆さまに笑顔が戻るよう、不安のない日々が送れるよう、スタッフ一同心より応援しています。

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